足し算で出てくるつり銭。

イタリアで買い物をした際の支払い方法にはいくつかあるが、いずれにしても脱税防止のために店は自動的に記録の残るレシートを発行しなければならなし、客はもらったレシートを店から100mは持っていなければならないという法律がある。したがって、レシートをくれない場合は、脱税行為だと思って間違いない。日本の消費税に該当するイタリアのIVA(付加価値税)はカテゴリーによってパーセンテージが異なり、食料品のような絶対必需品のIVAは少し安くなっているらしいが、通常商品は22%で、他のEC国の標準20%よりも少し高い。このIVAは、商品の価格プラス消費税という日本の外税と違って表示価格の中に含まれている内税だからむしろ脱税しやすく、1000円の物を脱税すれば「儲け」が180円も増えることになる。
支払い方法については、通常の大きくない店で、客が商品に直接手をつけてもよい場合は自分で品物をとってレジへ持っていき支払う。ただし、こういう店でもショーケースに入った物などは店員に言い、小さな紙に値段を書いてもらって商品と一緒にレジに持っていく。」
次が大きい店で、店員に欲しい品物を言うと品物の名前と金額を打ち出した小さなレシート状の紙をくれるから、それをレジに持っていって支払う。レジではその紙に判を押し、レシートもくれる。判を押してもらったレシート状の紙を先の店員に渡すと、引き換えに品物を渡してくれる。
衣料品の大型ブティックでは自分で品物をとって試着室で試着し、それをレジカウンターへ持っていって支払う。小型のブティックや高級店では品物を店員にとってもらう。
デパートの場合は、衣料品などは大型ブティックと同じだが、化粧品や腕時計はレシート状の紙に判を押してもらってとなり、通常の大型店と同じカタチになる。
バール(喫茶店)のテーブル席やレストランでは、そのテーブルの受け持ちのウエーターあるいはウエートレスに文字を書くしぐさをすると請求書を持ってくるから、その人に払う。原則として自分でレジへ行って払うことはしない。
日本とまったく異なるのはお釣りの出し方で、日本ならおそらく暗算でお釣りが一度に出てくるだろうが、イタリアではそんなことはしない。たとえば4ユーロの物を買うのに20ユーロ札を出すと、その20ユーロ札を客から見える脇に置いて、チンクエ(5)と言いながらまず1ユーロ硬貨を出してくる。品物の4ユーロ・プラス・1ユーロで5ユーロだからである。次にディエチ(10)と言いながら5ユーロ札、ヴェンティ(20)と言いながら10ユーロ札といった順に出してくる。1-5-10 euro
こうした足し算でお釣りを出すやり方を見て、彼らは日本人のように暗算が出来ないからと言った人がいたが、そうではない。もうお分かりだろう。お釣りが間違っていたと、あとでトラブルが起きないように、品物代プラスお釣りであなたが出したお札の金額になりますよと、確認をとっているのである。だから、お釣りが出終わるまでは手をつけないのが原則である。ついでに記すと、ヨーロッパには日本の九九のようなものが無いといった人がいたが、暗算同様これもとんでもない思い違いで、どこの国にもその国の言葉による九九がある。なければ筆記にしたって掛け算や割り算が出来るはずがない。いまだに日本は特別と思いたがる人がいるが、これはやめたほうがいい。
お隣りフランスもつり銭の出し方はイタリアと同じだが、言葉の出来ない日本人をカモにして、雇われ店員が小遣い稼ぎのために、こちらが出した100ユーロ札をさっとレジの引き出しに入れて、50ユーロだったとか、ひどいのになると、まだ受け取っていないと言い張る場合がある。要注意!